個人的妄想倉庫×運命準備委員会
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 「灯火」密月ひとり
2007年03月02日 (金) | 編集 |
No.P×OXX25 担当:Sie
「灯火のように」
(このプライベートリアクションは、以下の行動選択肢を選ばれた方の一部に送られています)

■プラリアを読む

――――――――
 ぽつん と そこに

 灯が点る様に、寂しさが点る。
 眠りから覚めて、部屋に一人であることに気付く時、どうしようもなく寂しい。
 一人であることには慣れたはずなのに、と、腕密月(かいな・みつづき)は思う。体を起こすには、時間が早すぎたし、気温も随分低くなってきた。
 一人であること。
 それを、当たり前のこととして受け容れるまで、一体どれくらいの年月がかかるのだろうか。そう思って、しかし目を閉じる。

 子供の頃。
 妹の出産で母が入院して、父が付き添い、一人で留守番をすることになったとき。
 近くに住む祖母が、従兄弟を連れて泊まりに来たことがあった。

 誰かが家の中に居る、と、思ったとたん、今まで一人だったのだ、という事に気付いてしまったあの時。
 一人きり寝室に戻れず、枕を抱えて――従兄弟の、兄の部屋に忍び込んだ自分は、たしか、数えでみっつだったように記憶している。
 あの、どうしようもない寂しさ。
 闇の中、もう一人がいることの、安堵。

 目を閉じて、描く。

 招き入れてもらった布団の、暖かさと柔らかさ。
 撫でられた髪、触れた手の。

 ここちよさ と あたたかさ と
 それがない さみしさ と。

 兄の手を、拒んだのは自分だ。
 突きつけて目を、きつくきつく閉じる。閉じるより他無かった。

「……にい、さん」

 ぽつんと、そこに。

 灯を点すように、愛しさが、点る。

 そんな、夜。
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