個人的妄想倉庫×運命準備委員会
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 「あいしてる」の「あ」
2007年03月02日 (金) | 編集 |
***
 陽が落ちていく。
 その速度は様々だ。季節によって、心の位置によって、つまりは心の体感速度によって、それは異なる。
 手に持った文庫本。
 何の手がかりも無しに図書館で選んだその本を、密月は閉じる。
 それは恋の話で、幸せな終わり方をしなかったが、それを彼は嫌いだとは思わなかった。

 青かった空は、複雑にその色を変え、やがて朱に染まっていく。

 ――人の胸の内は、こんなんやろうか。

 いつか見た空。
 それを見たのは、自分だったのか。本当に自分だったのか。

 魂の根源を覚えている。
 沢山の人を傷つけて求めた自由は、しかし、自分の信頼を、そして命すら奪った。
 思い、もう一度空を見る。

 あの日の、空色。

 裏切られたのは、誰だったのか。

 心が、落ちていく。
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